表層における素材操作が生み出す価値

少し前に北関東を旅行したときの記録。 ◇石の美術館(設計:隈研吾) 繊細。積んでる石ひとつひとつのスケール感が丁度良い。薄い大理石から透ける光の表現は感動的。 ◇ちょっ蔵広場(設計:隈研吾) 組積造に孔をあけるというけれど、鉄板が大谷石と並列の…

地球

先日、渋谷のとある高層マンションの最上階にお邪魔しました。 新宿を見る。 横浜を見る。 地球は丸い。 何を思う。

形態操作

久しぶりにアイディアコンペに取り組みました。実務をやっているとなかなか建築の根源的なところについて時間をかけて思考することが少ない(実は結構まずい状態だと思うのだけれど・・・)ので、定期的に頭の中をぐちゃぐちゃに掻き回すためにも貴重な機会…

見ないふり

『闇の子供達 -値札のついた命-』(阪本順治:監督 2008)のDVDを観ました。梁石日の同名の小説を映画化したもの。タイを舞台にした幼児売春と臓器売買がテーマの話です。あくまでフィクション(特に臓器売買の話は大味すぎる。ちなみに映画公開当時はノ…

空隙の可能性

気付けば1ヶ月以上文章を書いていませんでした。まとまって文章を書く時間がほとんどなかったのと、愛用のPowerbookが逝ってしまって写真の整理などがまったく出来なくなっていたのが理由、という言い訳。 とりあえず1ヶ月ほど前に、以前ここでも紹介したW…

字引的書物

旅行中に読んだ『1995年以後 次世代建築家の語る現代の都市と建築』(藤村龍至/TEAM ROUNDABOUT:編著 エクスナレッジ 2009)の感想を、少し時間があいてしまったけれど書いておきたいと思います。■全体の印象 この本の最大の特徴は、すでに多くの人がいろ…

結界

今回はシザ三部作。◇ポルト大学建築学部棟(設計:アルヴァロ・シザ) 白い、と思って見てみたら、予想以上に壁が汚い。そして、思ったよりもこじんまりとした印象。 コルビュジェ・モダニズム建築の継承者らしくスロープを多用した内部空間。しかし、どうも…

投影

バルセロナを一度離れて、ポルトへ向かいます。 ◇カサ・ダ・ムジカ(設計:レム・コールハース) この旅のもう一つの目的がこのカサ・ダ・ムジカ。 既存の街区と異なり、周辺に空地を残して敷地の中央に降り立ったかのような建築。敷地の地形はこの建築が降…

美の感覚

◇バルセロナ現代美術館(設計:リチャード・マイヤー) 白い。しかし、この敷地に建つ必要はない。 ◇バルセロナ・パヴィリオン(設計:ミース・ファン・デル・ローエ) ついに訪れた、近代建築学の中で最重要な建築の一つ。 グリッドの構成から柱の落とし方…

繊細にして

帰国しました。これから何度かにわけて、旅の記録をレポートします。何回続くかわかりません。気が済むまで続けます。とりあえず、今回はガウディ縛り。◇サグラダ・ファミリア(設計:アントニ・ガウディ) 旅の最大の目的の一つ。まずは夜の姿を拝見。神々…

2/26〜3/12の期間にスペイン・ポルトガルに行ってきます。 帰国後にまた何かしらレポートを書く予定です。

スタンス

修論発表が終わりました。質疑応答での副査の先生の最初の質問に対する答えの方向性を若干間違えたため、その後の質疑の時間がドツボにはまってしまったのが多少残念。打ち上げ時に研究室の先生からそのことを突かれる。まぁこれもまたひとつの勉強。 なには…

燃える

朝から衝撃的だったので、ひとことコメントします。 TVCCが全焼しました。そう、あの有名なCCTVの横に建っている、CCTV同様レム・コールハース設計のビル。 建築界としてもそうだろうけど、個人としてもかなりショックです。4年ほど前、a+uでCCTVとTVCCの特…

表象と存在

修論の合間に『自然な建築』(隈研吾:著 岩波新書 2008)を読んだ。本文がやや主観的に書かれすぎているのが気になったが、序論にあった次の文章には大変共感した。 「場所に根を生やし、場所と接続されるためには、建築を表象としてではなく、存在として、…

空飛ぶ

先輩のプロジェクトの現場見学に行ってきました。長野市内に建つ夫婦のための戸建住宅。こんな風に1階は木製の門型フレームが並ぶ外部空間。人が住むのは2階以上。日陰で見る木の色がすごくいい。そして、施工方法がおもしろい。現場でプレカットの集成材…

積み木じゃなくて粘土

粘土細工みたいな建築がつくりたい。最近そう思う。 別に表現上の問題だけではない。むしろ僕は最近流行りのグニャグニャ建築はどちらかというと嫌いだ。そうではなくて、建築の「壁」やら「床」やら「屋根」といった各要素をもっとパラレルに考えられないか…

とりあえず叫ぶ

なんだかとてつもない切迫感に襲われているので、とりあえずこの気持ちの捌け口として新しくブログを開設しました。久しぶりに長時間ネットサーフィンをした。同世代の奴らや少し上の世代の人たちのブログを読み漁った。archiTVとかg86とかの活動も久しぶり…